どうしようどうしよう⁉

 まさか「セン」くんが「ちぇりー」に告白してくるなんてっ。

 と、とにかく桜子に相談しなくっちゃ!

 そう思いついた私は、家に到着するなり自室に入って、桜子に電話をかけた。

『亜澄、もう帰ってきたんだ~? ありがとう、お疲れ様! で、「セン」くんとはどうだった~?』

 もちろんそんな大事件を知らない桜子は、いつもの調子でそう尋ねてきた。

「ちょ、ちょっと桜子っ! 聞いてよ大変なのっ」

『え、何が?』

「『セン』くんが『ちぇりー』のことを好きだって、告白してきたっ!」

『えええええええええ~!?』

 電話口で桜子が絶叫する。

 私の耳がキーンとなるくらいの大声だった。

 でも、そんな声を出しちゃうのも無理はないよね。

 その後私は、興奮しながらも桜子に状況を説明した。

 待ち合わせ場所にやってきた「セン」くんは、同学年で理数科だったこと。

 外見も振る舞いもとっても爽やかでかっこよくて、その上優しく面白い人だったこと。

 そしてそんな「セン」くんが、「ちぇりー」のことが好きだと告白してきたことを。