千早くんは、容赦が無い

 千早くんの温もりが強く感じられて、幸せ過ぎておかしくなりそう。

 しばらく私を抱きしめた後、腕の力を緩めた千早くんと私は顔を見合わせる。

 そして私たちは、幸せをお互いに噛みしめながら、微笑み合った。



 ――いろいろなことがあって、周り道ばかりだった私たちの恋のストーリー。

 だけどこれからは、お互いを好きだって気持ちを信じて、ゆっくり前に進んで行く。

 私と千早くんは、今日収穫したミニトマトのように、ふたりの気持ちを育てていくんだ。

 ずっとずっと、長い時間をかけて。


Fin.