私にとっても千早くんにとっても、ミニトマトはとても特別な存在だ。

「楽しみだね、収穫!」

 私はうきうきした気持ちになって言う。

「そうだね」

 千早くんは目を細めて、とびきり優しい顔をして微笑んだ。