麗奈への仲間外れが発覚した翌日。

 私は一日中、麗奈のことで頭がいっぱいだった。

 なんとか麗奈に目をつけている女子の先輩に嫌がらせを辞めてもらう方法は無いか。

 それが無理だとしても、麗奈が安心して部活に行ける方法は無いか。

 コンクールに出られる方法は無いか。

 そんなことをずっと考えていたけれど、いい考えは浮かばなくって。

 桜子に相談したかったけれど、なんと今日は学校を休んでいた。

 心配になってメッセを送ったけれど、昨日遊び過ぎて疲れたからサボることにしたと絵文字付きで返事が返ってきた。

 どうやら具合が悪いわけではないみたいだったので、安心した。

 まあ、それはよかったけれど……。

 麗奈のこと、どうしよう。

 やっぱり私にできることは無いのかなあ。

 休み時間も授業中も、ひとりでずっと考えたけれど、結局何も解決策が思い浮かばないまま、放課後になった。

 いつも通り、昇降口の前にある花壇で千早くんと待ち合わせをして、一緒に下校する。

 千早くんの話に、笑って相槌を打つけれど頭のことは麗奈のことばかりだ。

 ――すると。

「どうしたの、亜澄」