「ねえ、春輝君って私のことどう思ってるのかな?」
「はあ?俺が知るわけないだろ」
その日の帰り道、たまたま冬真を見つけ一緒に帰っていた。
「そうだよね」
「何?お前、春輝のこと好きなの?」
私が何も言わずにいると冬真が溜め息をついた。
「何で冬真が溜め息つくの?」
「いや、別に。じゃあ、バレンタインにチョコあげるのか?」
「あげるよ」
「俺にもくれよ」
「えっ?」
思わず冬真を見ると頬が少し赤くなっている。
「何だよ。良いだろ。ついでだ、ついで」
「まあ、そういうことなら」
なぜ頬を赤く染めているのか知りたかったが聞いても答えてくれそうにないので諦めた。