「春輝君って優しくてかっこいいよね~」
体育が終わり、制服に着替えているとそんな話し声が聞こえた。
「ライバルが多くて大変だね?」
私の隣で着替えていた友達の花がこっそり耳打ちしてきた。
「うん」
春輝君は小さな頃からよくモテ、バレンタインには両手に持ちきれないほどのチョコをもらっていた。
「頑張りなよ」
花が肩を叩き、応援してくれたが自信がなかったので頷くことしかできなかった。