公園に行くと、煌くんは既に来ていた。
そう、お母さんと共に。
「煌が呼んだ一緒に走ってくれる人って、犬飼さんだったの?!」
「はい。お世話になってます!」
お母さんには、走りに行ってくる。としか言ってない。
この時間帯に公園に来るお母さんは間違いなく、私を見つけるだろう。
きっと、好きなこともバレてしまうんだろうな〜。
「煌が練習相手で良いの?」
「それは、私の方ですよー。合田くん、凄く速くてこんな私に付き合ってもらっちゃって。申し訳ないです!」
「犬飼さんなら大歓迎よ。ねぇ?」
「いや、俺は…。」
煌くんは恥ずかしいのか言葉を濁した。

