「そうなんですか?」 「そうだよー。だって、大会に行っても。会えないかもしれないし、走ってる姿なんて絶対に見れない。それどころか、応援だってできないから。」 心の中でどれだけ応援してたって、遠くにいたら伝わらない。 「美麗先輩って、意外と健気ですね。」 「意外ってなによ、意外って!」 「もっと淡白だと思ってたんで。」 「うん、きっと好きな人にはそう思われてる。」 だって、凄い冷たく接してたもん。