【完結】身代わり婚〜私、姉の代わりに結婚します〜



「ジムで着るスポーツウェアのデザインを考えてくれないかと、依頼されたんだ」

「そうだったんだ。良かったね」

 裕太さんいわく、その友人の念願のジムのオープンらしいので、とびっきりかっこいいものをデザインしたいんだそうだ。

「とびっきりかっこいいのか……。難しいオーダーだな」

「裕太さんなら出来るよ、きっと」

「ありがとう」

 裕太さんはうどんを食べながら、笑っていた。

「ジムのオープンはいつなの?」

「確か半年後、くらいだったかな?」

「へぇ、半年後……」

 私もジム、通ってみたいなあとは思ってるんだけど……。続くかどうか分からないから、ちょっと不安なんだよね。

「なんでもジムに入会した特典に、入会者にスポーツウェアをプレゼントしたいんだってさ」

「スポーツウェアを? それは素敵だね」

「女性も着るってことを考えると……色も大切だよな」

 今はジェンダーレスと呼ばれる時代だし、女性も男性も関係なく着れるものがいいのではないかと、裕太さんは考えているらしい。
 でもその考えは大切だと思う。ジェンダーレス、性別関係なく着れたら、気にしなくていいもんね。

「頑張ってね、裕太さん」

「ありがとう、愛南」