「そう。愛莉は、愛南ちゃんのことを本当に大切にしてたんだ。……何よりも君の幸せを、一番に願ってたよ」

 そう言われて私は、思わず俯いた。

「……愛莉はきっと、君が生きててくれて良かったと、そう思ってると思うよ」

 愛莉……愛莉は私を恨んでないの? だって愛莉は、私のせいで……。
 私のせいで、愛莉は死んだ。

「私があの時、買い物に行こうなんて言わなければ……。愛莉は……愛莉は、こんなことにはならなかったのに……」

 こんなことになって、悔しい。どうして愛莉だったのかって……本当にそう思ってる。

「愛南ちゃん、それは君のせいじゃない。君は悪くないよ、何も」

 優しい裕太さんはそう言ってくれるからこそ、より辛いと感じた。

「……ごめんなさっ……ごめんなさいっ……」

「謝らないで、愛南ちゃん。……俺は、愛南ちゃんを責めたりなんてしてないよ。 むしろ、生きてて良かったと思ってるから」

「でも……愛莉は裕太さんと結婚することが決まってから、本当に幸せそうでした……。私は愛莉の幸せと、裕太さんの幸せを、全て壊してしまったんです」

 罪悪感を嫌だと言うほどに感じる。これでもかっていうくらい、感じるの。