裕太さんがそこまで考えてくれているなんて思ってもなかったから、ビックリしたんだ。

「愛莉にも、見せてあげないか? 愛南のウェディングドレス姿」

「愛莉にも……?」

 結婚式か……。結婚式を挙げられるなら、尚更ウェディングドレスは着たいとは思う。

「ああ。愛莉もきっと、喜んでくれるはずだよ」

「……そうかな」

 ねぇ愛莉、私……結婚式挙げてもいいかな? 裕太さんと私の、結婚式。
 愛莉は、喜んでくれる?私のウェディングドレス着た姿……。

「愛南、結婚式……挙げよう」

「……うん」

 この一言で、私は裕太さんと結婚式を挙げることを決めた。
 愛莉が許してくれるかは分からないけど、結婚式……挙げたいなと思った。

 愛莉にも私のウェディングドレス姿、見てほしいなって、そう思えた。
 私たち夫婦にとって、これがいい選択なのかは分からない。 でも、夫婦としての誓いを立てることがとても素敵なことだということは、私たちもよく分かっている。

「ウェディングドレス……着れるんだ、私」

「ああ、着れるんだよ。もちろん」

 きっと両親も、結婚式すると決めたら喜んでくれると思う。
 愛莉も、喜んでくれるといいな……。