愛南と夫婦になって良かったと、今だからこそ思える。
 好きな人を思う気持ちは、誰にも計り知れないだろう。
 
「……おやすみ、愛南」
 
 愛南……俺の大切な妻。これからも俺は、愛南を大切にしたい。

 そんなことを思いながら、俺も眠りについた。





「おはよう、裕太さん」

「……おはよ、愛南」 

 翌朝目が覚めると、愛南はキッチンで朝食を作っていた。
 俺に笑顔を向ける愛南がとても可愛く見えて、思わず愛南を抱きしめる。

「愛南、イイニオイする……」

「そうかな……?」

 愛南のシャンプーの香りか分からないけど、すごくいい香りがする。ホッとするような、甘くて優しい香り。

「フローラルの香り?」

「うん、フローラルの香り。 よく分かったね?」

「いつも嗅いでる香りだからね」

 愛南の使ってるシャンプーは、美容室専売品のヤツで、とてもイイニオイがするんだ。
 愛南の髪はそのシャンプーのおかげなのか、とてもサラサラしていて手触りがいい。

「よく知ってるね」

 と愛南は笑うけど、俺はそれに「当たり前」と笑いかける。

「さすが、私の旦那さんだね」

 俺は愛南と、これからも共に生きていくんだ。 ずっと一緒に、生きていく。