【完結】身代わり婚〜私、姉の代わりに結婚します〜



 裕太さんは少しだけ、嫉妬深い人なのかもしれない。キャミソール一枚でいるだけでそんなことを言われるなんて、思ってもなかった。

「ちょっと俺も着てみようかな」

「えっ、着るんですか?」

 じゃあなんで、私のウェア脱がせたの……?!

「もちろん着るよ」

「ならなんで脱がせたんですか?」

「脱がせたかったから」

 裕太さんの発言に、私は驚いて「ぬ、脱がっ……?!」となった。

「ダメだった?」

「だ、ダメに決まってます!」

 そんなの絶対にダメ! ぬ、脱がせたいとか……そんな発言を裕太さんはしないと思ってたのに!
 
「なんだ。残念だな、それは」

「……残念がらないでくださいよ」

「さて、俺はLサイズみてみようか」

「はい」

 裕太さんはその場で服を脱ぎ始める。

「えっ! ここで着るんですか?」

「うん、だって着るだけだし」

 そ、そういう問題なの……!?

「本当だ。着心地は良いね。確かに通気性はあるし、さらっとしてる」

「ですよね。ドライな感じはいいですよね」

「でもこれもちょっと、ピチッとしてるかもな」

 確かにちょっとそう見えるような気がする。二の腕の所とか、ちょっとピチッとしてる気がする。