キッチンコーナーのカウンターの下に座り込んで紅茶を飲んでる玲人を見てたら、紅茶を飲み終わった玲人がカップを持ったままふとあかねの顔を見た。

「文化祭、体験できてよかったね。来年は体育祭も体験できるよ」

「ホントだね。楽しみがいっぱいだなあ」

「テストもあるけどね」

「それは前の高校もあったからなあ」

あはは、と笑う玲人の顔が、ふと教室の窓から差し込む夕日の陰から浮き上がった。カウンターにカップを置いた玲人が立ち上がって、窓に背を預けていたあかねの目の前で真剣なまなざしをした。

「高橋さんさ」

「うん?」






「僕とさ……、付き合わない?」