桜が咲く頃に、私は

その日から、何かが少し変わったのを感じ始めた。


私はいつものように学校に行って、昼は広瀬と一緒に食事をして、放課後になったら学校祭の準備。


遅くなってから泊まる場所を探すのは面倒だから、お父さんから振り込まれたお小遣いの中から食費を出して、空の家に当面厄介になっている。


わざわざ呼び出してキスする手間も省けるから。


空はというと、お金になるなら何でもいいと、日雇いの仕事なんかをしているみたいだ。


慣れないからか、夜は早く眠る日が続いている。


そんな日々を繰り返し、とうとう学校祭の日がやって来た。


10月30日。


私「135」、空「130」。


いつの間にか、空の余命が私よりも短くなっていた。


学校祭自体は昨日からやっているけど、昨日は各部活や先生の出し物がメインの、完全に学校関係者向けの内輪の発表会みたいなものだったから、クラス毎に分かれての催し物は今日が本番。


「気合い入れっぞお前ら! 深沢姫with1年C組が、学校中の視線を独り占めすっかんな! はい復唱! 『許せわがまま、許すなセクハラ!』」


クラスの女子の半分にメイド服を着させて、深沢がクラスメイトに指示をしている。


「おーおー、気合い入ってんね。てか、なんで私達までメイド服着せられてんだよ。せっかくサボれる学校祭なのに、働かせるつもりかよ」


やる気の無さそうな顔で翠が呟く。


確かに、私と翠がこんな格好するとか考えてもいなかった。