「長いっての! それに何! 条件が多過ぎるし話が下手か!」
天使に突っ込んだつもりが……私は道路に横になっていたらしく、身体を起こしてそう叫んだ。
……周りには、驚いたような表情で私を覗き込んでいる人達。
「え、え、うそうそうそうそ! 生きてる……生きてるよ早春! 早春が生きてた! 信じらんない!」
ボロボロ涙をこぼして、メイクが崩れた翠が私に抱きついて来た。
「マジかよ……頭割れてただろ……」
「腕とか脚とか変な方向に曲がって、眼球飛び出してたのに……俺、疲れてんのかな」
口々に話す野次馬の話から察するに、私の遺体はそりゃあもうとんでもなく酷いことになっていたみたいだ。
とても信じられないけど……私は怪我ひとつなくピンピンしていて、隣で目を覚ました天川空も血塗れなのに怪我はしていないようで。
「おい、一体どうなってんだよ天川。お前……死んでたよな?」
「あれで生きてるってありえねぇんだけど」
あのポンコツ天使が、生き返る際に壊れた身体を治してくれたのかな。
なんて思いつつも、やっぱり長すぎる条件と説明に腹を立ててしまった。



