「これ、……佑紀ちゃんが、好きなやつ、でしょ。あげる」

「あー、悠のお母さんが作る生姜焼き!好き好き!ありがと」

「……また作ってもらえるように、リクエスト、しとくね」

「うん!」



悠のお母さんの生姜焼き、前悠の家に行った時食べさせてもらって以来だなぁ。

すっかり大好物になっちゃってレシピも教えてもらったんだけど、私には難しかったみたい。
何度作っても、黒焦げか生焼けかのどっちかになっちゃうんだよね。


貴重な生姜焼きだからちゃんと味わって食べないと!



「いただきまー……あ、でも私今日お弁当じゃないから箸無いんだった。お母さん今日は朝早くから仕事で」

「……そうなんだ」

「せっかく悠がくれるって言ったのにごめんね。また今度ちょーだい」