「ちょ、何」 「こうでもしないと佑紀ちゃんは分からないと思ったから」 いつの間にか壁際に追いやられていた。 普段より断然近くに悠がいて、私の顔のすぐ横に悠が手をついてるせいで逃げられない。 「フラれたのは少し悲しいけど、想定内かな」 「ち、近いよ」 「これからは佑紀ちゃんに好きになってもらえるよう頑張るから、覚悟してね」 「それって」 「あっ、そういえば今日貰った手紙の事だけど、今回から自分でちゃんと断わるから。好きな人がいるって」 悠が私の髪に軽くキスをしてくる。