相川くんはギャップに弱い

「ふわふわ流れて掴めない感じ、きいちゃんによく似てる」

「……割と、相川くんは私のことしっかり捕まえてると思いますけど」

「でも心を許してない。ずっとどこか警戒したままで、いつか俺の前から姿を消してしまいそうな気がする」

「それは……」



それは相川くんも同じです。

そう言いかけたけど、館内放送がかかってその先の言葉を口にするのはやめた。

どうやら今からイルカのショーが始まるらしい。

すると賑わっていたクラゲの展示コーナーは一気に閑散としてしまった。

みんなショーに向かってしまい、その場にはぽつんとふたりきり。



「きいちゃんって彼氏欲しいとか思わねえの?」



ふと、相川くんは疑問を投げかける。

私は水槽を見つめたまま質問に答えることにした。