相川くんはギャップに弱い




公共交通機関を乗り継いで都内の水族館に着いた。

土日ということもあって人が多い。



「人多いね、はぐれるから手繋ご」



相川くんは自然な流れで手を繋いできた。

……恋人同士みたいで緊張する。

相川くんはたぶん、なんとも思ってない人とこういうことできる人なのに。



「相川くんって、手綺麗ですよね。今度写真撮らせてください」

「なんで?」

「参考資料にするので」

「そんなこと初めて言われた」



緊張を紛らわすためにその手をじっとみていたら、職業柄その造形の美しさが気になった。

ひとつひとつのパーツさえ綺麗だなんて、相川くんは罪深すぎる。