相川くんはギャップに弱い

「きいちゃん!いらっしゃい」



なんてモヤモヤした思いは、玄関まで出迎えてくれた永遠さんを見たら浄化された。

ああ、なんて眩しい笑顔……今日も素敵です。



「どうぞ上がって、寒くなかった?あ、そのスリッパどうぞ」

「永遠、俺のスリッパは?」

「あ、忘れてた自分で出して」



私には手厚い一方、双子の弟のことは全然気にかけてない。

刹那は「きいちゃんとの差がすげえ」ってひとりで笑いながらスリッパを勝手に出して履いていた。



「お邪魔します」

「ああ、久しぶり」

「はい、ご無沙汰してます!」



リビングにいた快さんは長毛の黒猫を抱いていた。

綺麗な毛並みの猫ちゃん……この子が“ノワール”でしょうか。



「堅苦し〜、上司に挨拶すんじゃねえんだから」



凛々しい猫ちゃんだな、と思っていたら刹那に後ろからつっこまれた。

振り返って睨んだのに刹那は嬉しそう。

こういうところ、相変わらずあまのじゃくって感じですね。