相川くんはギャップに弱い

「俺ね、キスするの好き」



私が拒否しないのを確認すると、私を抱きしめながら「口、開けて」と命令してきた。

その声には逆らえない。

言われるがまま応じて深いキスをする。



「きいちゃんの顔がとろけていくの見るのはもっと好き」



余裕がないからすぐ息が上がってしまう。

だらしない私の顔を見て、悦に浸る相川くんは「たまんねえ……」と呟いた。



「稀子、好きだよ」

「っ、それ卑怯です」

「何が?」



だけど、あえて名前を呼んでからかってきたからびっくりした。

相変わらず意地悪ですね。



「刹那くんなんて嫌い」

「煽んなよ、悪口言うの下手くそ」



私だってやられっぱなしは嫌。

ぷいっとそっぽを向いて意地悪を言ったつもりが、相川くんは妖しげに笑ってガシッと腕を掴まれた。

結果もっと求められてしまい、最終的に腰が抜けて恥ずかしい思いをする羽目になった。