「…………」
私は知らない男と目が合ってしまった
ビックリした私はすぐに視線を逸らした
だけどそれを男が許すわけもなく
「……起きたか」
『……』
「こっち向け」
グイッと顔を固定されたように強制的に引き戻された
「お前、何があったんだ」
『ん、えっ?』
助けていただいた身だけどすぐに出ていけと言われるのかと思い、歯を食いしばっていた
すると彼の口からは心配の声が聞こえたので私はびっくりして変な声が出てしまった
「あんなに人目のつかない所に雨が降っていながら女ひとりでいるなんておかしいだろ」
『わ、私のことは気にしないでください』
「事情を聞かせるまでここから出さない」
『だ、大丈夫ですっ』
私はすごい勢いで立ち上がってドアの前にたった
だけどドアが開かない
「そこは開かないぞ」
『えっ?』
「この専用の鍵がないとな」
なんて事だ
私は今2人で部屋に閉じ込められている状態
何をされるんだろう…
この際何されてもいいや
どうでも良くなってきた
それにこんな私に手を出したって何にもならない



