メイド喫茶へ・・・【短編】

「ご主人様、如何致しますか?」

可憐ちゃんがボクの目を見る。

「あ、すいません!ボク未成年だから、刺激が強すぎるっていうか、なんていうか!あ、すいません!」

萌え上がって(舞い上がって)しまい、何を喋っているかよくわからなかった。

「そうですか。それでは、こちらに伝票の方置いておきますので、お先にお勘定の方よろしくお願いいたします」

可憐ちゃんは、丁寧にお辞儀をして下がっていった。

夜の部に参加する気満々だったのに、帰ると思われてしまった。
可憐ちゃんとお話したかったのに・・・。

かと言って前言撤回する勇気もなく、ボクは泣く泣く会計を済ませた。

店を出るときに、
「ご主人様、いってらっしゃいませ。またのお帰りを・・・」
と挨拶をしてくれたのだが、恥ずかしくて最後まで聞いていられなかった。

こうして、ボクの大冒険は終わった。



家に帰って、片付けをしていると、

 使うのを忘れた割引券が出てきた。



なんか、泣けた。