× × ×





それが僕と彼女の出会いだった。




今思い出してもなかなか衝撃的な出会いだと思う。



僕は沸いた牛乳の中に切ったチョコを入れていく。




甘いチョコと牛乳が混ざり合い温かな甘みのある匂いが台所を漂う。





―― それからというもの彼女はことあるごとに僕の家へとやってくる。




今日のように落ち込んだり、悩んだりする時も楽しいことがあった時も



ここに来る。




彼女にとってここは第2の家のようなものなのだろう。




僕は食器棚を開けて彼女に似合うマグカップを探す。




余談になるが、因みに彼女が僕の家に来るにあたって僕と彼女は彼女の親御さんにある約束をしている。