願わくば溶けて




なんで!?なんで泣いてんの?味噌汁そんなに嫌だった?知らない男に話し掛けられるの気持ち悪かった!?



胃がキリキリと警鐘を鳴らし始める。



やっぱり、でしゃばるんじゃなかった。



ショックを抱えつつ僕は一旦女の子から離れて家に帰ろうとする。と、



「えっ、なんで ……」



捨てられた子犬のようにこちらを見てくる女の子に服の袖辺りを握られる。



「えっ、いや、だって」



女の子の行動に何度目かの驚きが言葉に滲み出る。




「泣いてるので…… 僕と居るのが…… 嫌なもの…… かと」



「えっ!?いや違います!違います!」