指先から溢れるほどの愛を

でもそれ、自分に自信があって、なおかつ坂崎さんに好意を寄せてるような女の子に言ったら一発で"え、私坂崎さんの特別ってこと⁉︎"って勘違いしちゃうヤツですからね!

でも大丈夫、私はちゃんと弁(ワキマ)えている。

今でこそ坂崎さんに勧められて伸ばしたロングヘアのおかげで少しは見た目の女性らしさを手に入れることが出来た私だけれど、かつてショートボブでのっぺり体型だった私は昔からやたらと男友達が多かった。

見た目も中身も女子女子していない所が付き合いやすかったらしい。

そんな風に男友達からはずっと異性というより同性と同列で扱われて来た私は、好きな人が出来ても大抵友達以上に見られないとフラれるパターンがお決まりで。

要は友達としては最適だけど、彼女にしたいと思えるような女ではないのだ、私は。

そんな教訓があるからこそ、こういう時そんな都合の良い解釈には間違っても行きつかない。


ちなみにそんな私が過去にお付き合いした人は一人だけ。

社会人になってすぐ大学の同級生に人生初の告白をされ、私をそういう対象として見てくれる人がいたんだと舞い上がって付き合った所までは良かった。