今日は学校中が色めき立つ、年に一度のバレンタイン。

カップルも、恋人がいない人も、どこかソワソワとする。


そんな日に私も例にもれず、朝から緊張しまくっていた。
理由はもちろん好きな人に告白するからだ。


部活終わりの同級生に、チョコと一緒に想いが書かれたメッセージカードを押し付けて、相手がカードを読む前にすぐ帰るという作戦。

ちゃんとした告白とはいえないかもしれないけど、私にはこれが限界。
YESでもNOでも、目の前で直接返事をきくなんて無理。




きっと出来るはずだ。

心の中で何度もそう唱えながら、雪降る中校門の側であいつのことを待っていた。