「でもなぁ、一番不思議なのは圭太くんの結婚相手が自分の娘じゃないことかしら」
「えっ、お母さん何言ってるの!」
突然母がわけの分からない話を始めたので、驚きのあまり手に持っていた蜜柑を落としてしまう。
最後の一粒だったのに……。
「急におかしなこと言わないでよ!」
「おかしなことじゃないわよ。昔はいつも二人一緒にいたじゃない」
「確かに仲は良かったけど、そういう関係じゃなかったし」
「でも前バレンタインにチョコ作ってた時あったでしょ。わざわざ私にも作り方聞いてきて。あれ圭太くんにあげたんじゃないの?」
「違うよ」
「あれ?私てっきり圭太くんの為に一生懸命作ってたんだと。お母さんの勘、いつもは当たるのになー」
「この話はもう終わり!私ドレス探さなきゃいけないから」


