「行くぞ」
刀を握りしめた大輔が大股で先頭を行く。
佳奈は咄嗟に大輔を止めてしまいそうになるが、どうにかそれを押し殺した。
「大丈夫、きっとうまくいく」
明宏に声をかけられて佳奈は頷くしかなかった。
あの地蔵の頭は美樹かもしれないのだ。
明宏は今、きっと自分と同じような葛藤を抱えてるに違いない。
大輔が地蔵の真後ろで刀を振り上げる。
それはそのまま弧を描いて地蔵の首を切り落とした。
地蔵の首はまるでスローモーションのように落下し、転がる。
それは途中まで見たことのない女の顔で、そして止まるときには地蔵の石に戻っていた。
胴体があったところには地蔵の体が立っている。
「……違った」
今回も慎也じゃなかった。
小さくつぶやいてため息をこぼす。
でもこれで2体の地蔵を元に戻したことになるのだ。
「行こう」
大輔に促されて、4人は再びあるき出したのだった。
刀を握りしめた大輔が大股で先頭を行く。
佳奈は咄嗟に大輔を止めてしまいそうになるが、どうにかそれを押し殺した。
「大丈夫、きっとうまくいく」
明宏に声をかけられて佳奈は頷くしかなかった。
あの地蔵の頭は美樹かもしれないのだ。
明宏は今、きっと自分と同じような葛藤を抱えてるに違いない。
大輔が地蔵の真後ろで刀を振り上げる。
それはそのまま弧を描いて地蔵の首を切り落とした。
地蔵の首はまるでスローモーションのように落下し、転がる。
それは途中まで見たことのない女の顔で、そして止まるときには地蔵の石に戻っていた。
胴体があったところには地蔵の体が立っている。
「……違った」
今回も慎也じゃなかった。
小さくつぶやいてため息をこぼす。
でもこれで2体の地蔵を元に戻したことになるのだ。
「行こう」
大輔に促されて、4人は再びあるき出したのだった。



