首取り様4

「おい、ちょっとこっち来いよ!」


大輔に呼ばれて明宏と春香も駆けつけた。


「この石、イケニエって書いてある」


「本当だな。でも他の文字は読み取れない」


明宏でも難しかったようだ。


「この石はどこにあったんだ?」


そう聞かれて佳奈は先程と同じ説明をした。


「よし、今度はそこを掘り返してみようか」


「掘り返すってどうやって? 床下には這いつくばっていないと入れないよ?」


おかげで佳奈の服は土埃だらけだ。


「建物の床を剥ぎ取って、そこから掘ればいい」


明宏は説明しながら足早に建物の中へと足を進める。


建物自体もかなり劣化していて、すでに床が抜けている箇所がいくつもあった。


その中で佳奈は自分が石を見つけた中央へと向かった。


「よし、そこだな」


大輔が頷くと床へ銃口を向けた。


他の3人は耳を塞いで目を閉じる。