「そうだな。まずは美樹の様子を見に行くか」
大輔も素直に頷いて曲がり角を曲がる。
ここをまっすぐ行けばすぐに慎也の家だ。
そう思った直後、大輔が足を止めていた。
他の3人もつられて足を止める。
大輔の横から見えたのは自分の家の入り口に立ち尽くしている地蔵の姿だった。
佳奈はハッと息を飲む。
「慎也……」
とても小さな呟き声だった。
それが聞こえたかのように灰色の体になった慎也がこちらを向く。
慎也の目はなにもうつしていなかった。
なにも見ていなかった。
焦点もあわず、ただ飾りのような眼球がついている。
大輔も素直に頷いて曲がり角を曲がる。
ここをまっすぐ行けばすぐに慎也の家だ。
そう思った直後、大輔が足を止めていた。
他の3人もつられて足を止める。
大輔の横から見えたのは自分の家の入り口に立ち尽くしている地蔵の姿だった。
佳奈はハッと息を飲む。
「慎也……」
とても小さな呟き声だった。
それが聞こえたかのように灰色の体になった慎也がこちらを向く。
慎也の目はなにもうつしていなかった。
なにも見ていなかった。
焦点もあわず、ただ飾りのような眼球がついている。



