首取り様4

佳奈の胸に嫌な予感がよぎる。


そして校門を抜けた時その予感は的中するのだった。


校門を抜けて悲鳴が聞こえ続けている方角へと走る。


そこは1段低くなっている、広いグラウンドだった。


佳奈たちはここで体育の授業を受けて、部活動をおこなう。


そんな場所が今は大惨事となっていた。


土は血がこびりついて黒くなり、あちこちに人が倒れている。


十数人の人々が悲鳴を上げながら逃げ惑っていて、その後ろから地蔵が追いかけているのだ。


グラウンドは少し低くなっていて階段で上がり下りするようになっているため、人々はここから出ることはできなくなってしまったのだ。


階段を駆け上がって逃げようとすればスピードが落ちて地蔵に追いつかれてしまうから。


そのため階段には首が取れた死体が折り重なるようにして倒れていた。