5人で結託して地蔵の手助けをすると決めた。
あのときの気持を踏みにじられた気がした。
「なんで、そんなこと言うの?」
声が震えた。
悲しくて、悔しくて、やるせなくて。
「地蔵になっていたときの記憶が少しだけ残ってる。僕は小さな子どもと母親を引き離して、そして両方とも殺した」
翔太の言葉に実里はビクリと体をはねさせた。
実里もまだ覚えていた。
自分の手が小さな子どもを殺したこと。
足の悪い老人を引き倒し、その首をへし折ったこと。
実里は知らず知らず自分の両手を見下ろして小刻みに震えていた。
思い出したくないのに、殺した人たちのぬくもりや脳内に響く悲鳴を思い出してしまう。
「うっ……」
気がつけばボロボロと涙がこぼれだしていた。
それは止めることができなくて自分の両手を濡らしていく。
嗚咽が喉から漏れて情けないくらいだ。
「お願いです。助けてください」
翔太はまた4人へ向けて深く深く、頭を下げたのだった。
あのときの気持を踏みにじられた気がした。
「なんで、そんなこと言うの?」
声が震えた。
悲しくて、悔しくて、やるせなくて。
「地蔵になっていたときの記憶が少しだけ残ってる。僕は小さな子どもと母親を引き離して、そして両方とも殺した」
翔太の言葉に実里はビクリと体をはねさせた。
実里もまだ覚えていた。
自分の手が小さな子どもを殺したこと。
足の悪い老人を引き倒し、その首をへし折ったこと。
実里は知らず知らず自分の両手を見下ろして小刻みに震えていた。
思い出したくないのに、殺した人たちのぬくもりや脳内に響く悲鳴を思い出してしまう。
「うっ……」
気がつけばボロボロと涙がこぼれだしていた。
それは止めることができなくて自分の両手を濡らしていく。
嗚咽が喉から漏れて情けないくらいだ。
「お願いです。助けてください」
翔太はまた4人へ向けて深く深く、頭を下げたのだった。



