「なにかに使えるかも知れないと思って、思ってきたの」


ビニール袋の中には小さな懐中電灯や防犯ブザーなどが入っていて、春香が様々な自体を想定して準備してくれたのだということがわかった。


それを見て佳奈は少しだけ嬉しい気持ちになった。


春香は誰よりも自分たちのことを考えてくれているんだ。


春香が差し出してくれたビニール袋に骨を入れて、4人は地蔵へと向かった。


周囲に民家もあって比較的明るい場所なのに、地蔵の周辺にだけは街灯もなく寂しい雰囲気が漂っていた。


もしも自分がこんなところで眠っていたとしたらどうだろう?


そう考えて佳奈の胸は締め付けられた。


街のためにイケニエになったのに、こんな扱いを受けたらきっと成仏なんてできないだろう。


「これで4つ目が見つかったんだな」


大輔がボロボロの骨を地蔵の前に置く。


残り1つの在り処だってもうわかっている。