ソファに座って顎に手を当て、ずっと考え込んでいた明宏が呟く。


「そうだな。あいつら絶対に今日も首を探さないだろ」


大輔が吐き捨てるように言う。


彼らに首を探させることも、首を運ばせることも難しいということは、今晩の出来事でよくわかった。


「あいつらの言っていることが本当なら、5つ目の首がついたらこの街は壊滅するんだよね?」


春香の言葉に明宏は難しい表情をしたまま頷いた。


「そう言ってたな。明治45年頃のイケニエたちが目覚めるのかもしれない」


「それを阻止することができればいいんだけどな……」


大輔が呟く。


この街の壊滅を防ぐ方法は首を探すことだけだろうか?


他になにかあるんじゃないか?


そう考えた4人は10時になるのを待って、再び図書館へやってきていた。


前回読んだ資料はすでに写真に収めているから、今回は別の資料を読むつもりだ。