季節外れのエチュードを

どうしてあんな風に言ったのかをちゃんと聞いて、それから自分の気持ちを伝える。


母は決して悪い人なんかじゃない。

ただ私のことを貶すためにあんなこと言ったわけじゃないと思うから。


絵を描いてご飯を食べていける人は一握りだ。

血のにじむような努力をしないといけないだろうし、絵を描くのが上手くない私がそれを職業にしたいのならいばらの道になる。


そういうことも考えて、きっと私の将来を心配してくれたのもあったんだと思う。


だから表向きは「頑張って」って応援してくれる。

もし私が絵の道に進みたいと言ったら、そのときは「あなたには向いてない」と諭すんだろう。


……なんて、こんなの相手に聞くまでは都合のいい妄想だけど。



私はまだ自分の進路を決められそうにない。

絵を描くことが楽しいけれど、仕事にしたいかと言われるとわからない。

かといって他になりたいものもない。


夢がある人はすごいなあ。

私もいつか夢を見つけられるのかな。


こうして最後は結局いつも現実逃避をしてしまう。


まだ話せない。

もう少し絵が上手くなってから。

絵の道に進みたいのか進まないのかを決めてから。


ここは私の人生の大きな分岐点だと思うから。