首取り様2

「だ、大丈夫だよ春香。大輔はバカみたいに強いんだからさ」


明宏が慌てて慰めにかかる。


それでも春香は青ざめたままうつむいてしまった。


最悪の事態が胸をよぎる。


「どっちにしてもここは行き止まりだし、戻るしかないよね」


佳奈の言葉にようやく全員が頷いた。


ここで立ち止まっている暇はない。


朝が来るまでに慎也の首を探し出さないといけないのだから。


「行こう」


明宏はなれない様子でバッドを握りしめて3人の前を歩き出したのだった。