首取り様2

名前を呼んで近づこうとしたとき、いつの間にか黒い影が5体部屋の中にいた。


5体の黒い影のうち1体は大きな鉈を握りしめていて、その刃先からあポタポタと血のしずくが滴り落ちている。


佳奈は立ったまま金縛りにあってしまったかのように少しも動くことができなくなってしまった。


「朝までに首を見つけろ、できなければ地蔵の首になる」


1体が言う。


それに合わせるように他の4体も言葉を発した。


「朝までに首を見つけろ、できなければ地蔵の首になる」


「朝までに首を見つけろ、できなければ地蔵の首になる」


「朝までに首を見つけろ、できなければ地蔵の首になる」


「朝までに首を見つけろ、できなければ地蔵の首になる」


影には口も目も鼻もない。


ただ声だけが聞こえてくる。


脳内に直接響き渡る呪いの声。


佳奈はその場にうずくまり、頭を抱えて絶叫したのだった。