首取り様2

☆☆☆

明宏を先頭して先へ進んでいくと、そこは行き止まりになっていた。


「嘘でしょ。これじゃ探すところがないじゃん!」


佳奈は周囲を見回す。


前方と左右は高い民家の壁で覆われていて進むことができない。


となると、後退するしかなくなってしまう。


「だけど足跡は確かにこっちに来てたよな。どういうことだ?」


明宏は顎に手を当てて考え込んだ。


考えられるのは、この壁を超えて向こう側に首があるということくらいだ。


でも、超えられるか?


壁の高さは3メートルはありそうだ。


周囲に足場になるようなものもない。