大輔が自分が手伝えないことを申し訳なさそうに言う。


佳奈は左右に首を振り、慎也の両足を持った。


逆側を明宏が持ち上げる。


「せーのっ」


と掛け声と共に慎也の体がベッドから浮いた。


そのままクローゼットへと運んでいく。


数分後にはさっき片付けたばかりのクローゼットの中に、慎也の体が横たえられていた。


「ごめんね慎也。少しだけ我慢してね」


佳奈は慎也の体にタオルケットをかけて、そっと扉を閉めたのだった。