しかし、そのどれもが苔の生えた岩で、慎也の首ではなかった。
「どうしよう、見つからない……」
森に入ってもうどれくらい時間がたっただろう?
暗い中では時間経過もわからない。
空を見上げても見えるのは木々の葉と、その向こうに微かに見えている藍色の空だけだ。
もしかしたら地平線ではすでに太陽が見えているんじゃないだろうか。
焦る気持ちとは裏腹に水をすった靴は動きにくさを増していた。
おまけに腐葉土がない場所は泥が蓄積していて、それが靴にへばりついて来て邪魔をする。
こんなに首が探しにくかったことは今までなかったかもしれない。
焦る気持ちが佳奈の足元にまとわりつき、何度も転んで服はすでに泥だらけだ。
「慎也、お願い返事をして!」
木々の隙間から白い光が差し込み始めたのを見て佳奈は叫んだ。
心臓が早鐘を打って痛いほどだ。
「どこにいるの!?」
佳奈の声が虚しく森の中に消えていく。
それでも懸命に地面にはいつくばるようにして首を探していたとき、不意に佳奈の視界に黒い影がうつった。
「どうしよう、見つからない……」
森に入ってもうどれくらい時間がたっただろう?
暗い中では時間経過もわからない。
空を見上げても見えるのは木々の葉と、その向こうに微かに見えている藍色の空だけだ。
もしかしたら地平線ではすでに太陽が見えているんじゃないだろうか。
焦る気持ちとは裏腹に水をすった靴は動きにくさを増していた。
おまけに腐葉土がない場所は泥が蓄積していて、それが靴にへばりついて来て邪魔をする。
こんなに首が探しにくかったことは今までなかったかもしれない。
焦る気持ちが佳奈の足元にまとわりつき、何度も転んで服はすでに泥だらけだ。
「慎也、お願い返事をして!」
木々の隙間から白い光が差し込み始めたのを見て佳奈は叫んだ。
心臓が早鐘を打って痛いほどだ。
「どこにいるの!?」
佳奈の声が虚しく森の中に消えていく。
それでも懸命に地面にはいつくばるようにして首を探していたとき、不意に佳奈の視界に黒い影がうつった。



