春香の意見に一斉に無言になってしまった。


首を朝までに見つけないと、地蔵の首についてしまう。


それが本当かウソか未だにわからないままだけれど、ここで悠長にしている時間はなかった。


「そうだな。とにかく行くか」


大輔はそう言って壁に立て掛けてあったバッドを手に持った。


しっかりと握りしめて他の面々を見つめる。


佳奈はフルーツナイフを握りしめた。


それぞれが武器を手に玄関を出る。


外に出た瞬間重苦しい空気が体にまとわりついてきた。


足が重たくてなかなか前に出なくなる。


まるで泥沼の中を進んでいるような感覚だ。


しばらく無言で歩いて5人は首無し地蔵へとやってきた。


毎回ここまで来ると地面に足跡がついているのだ。


それをたどっていった先に首がある。