明宏の横から写真を確認して春香が言った。


「5人か」


大輔が獲物を射るような視線を向ける。


「首なし地蔵の5人」


明宏がつぶやく。


きっと、そうで間違いないだろう。


しかしそれ以外のものを見つけることはできなかった。


写真に写っているのは5人の男性で、これと言って特徴のない人ばかりだ。


ただ、こうして同じ写真に写っているということは、5人はもともと仲が良かったのだろうということだ。


年齢も同じくらいに見える。


「これはなにかの手がかりになると思う。もらって行こう」


明宏はそう言ってポケットに写真をしまったのだった。