首取り様2

「首を見つけた後に、その民家の庭を掘り返さないといけなくなる」


そんなことはきっと不可能だ。


どれだけ説明したって許可が下りるとは思えない。


万が一許可が降りたとしても、自宅の庭からガイコツが出たとなると住民は警察を呼ぶことになるだろう。


「それじゃあ明宏は庭には首がないっていうの?」


佳奈が聞くと明宏は難しい表情で頷いた。


「おそらくは。この辺りの家はどれも古くて築60年は過ぎてる。改装工事はしてると思うけど、歴史のある地区なんだ。あの地蔵ができた年代はわからないけれど、60年より前だとすれば、民家の庭先には首はないと思う」


明宏の言葉に佳奈は黙り込んでしまった。


民家じゃないとすれば、やっぱりこの壁を超えて向こう側に行くしかないんだろうか。


かなりの遠回りになるし、黒い化け物だって出現するかもしれない。


「それなら、壁の向こうに行くしかないね」


判断したのは美樹だった。


美樹はジッと佳奈を見つめている。