目の間に歪んだ家が見えたとき、今日もまだ終わらないのだと理解した。


佳奈は夢の中でいつのも家に入っていく。


なんど来ても気味の悪さは変わらない。


足を踏み入れた瞬間に感じる空気の重さ、空間のゆがみ。


しかし足を止めずに一番奥へ進んでドアを開けた。


中央に敷かれている布団の中には……春香。


佳奈は夢の中でもキツク下唇を噛み締めた。


今度は春香だ。


首を切られた春香が眠っている。


呼吸を整える前に黒い影が現れていた。


そしていつものように伝えてくる。


「朝までに首を見つけろ、できなければ地蔵の首になる」


わかってる!!


佳奈はそう叫びたかったけれど夢の中では自由にいかず、ただ不快感を書きしめていたのだった。