慎也の首がなくなったのを確認した後、佳奈、春香、美樹、大輔、明宏の3人はリビングに移動してきていた。


窓の外はまだ十分暗くて、朝までに時間はたっぷりある。


「やっぱり、ガイコツを集めるだけじゃダメだったんだよ!」


テーブルをバンッ! と両手で叩いて佳奈が叫ぶ。


その頬は涙で濡れて光っている。


「あんなに苦労してガイコツを集めたのに……」


椅子に座り、テーブルに肘をついて頭を抱えたのは明宏だ。


今まで3つのガイコツを集めることに成功している。


けれど首無し地蔵は5体ある。


3体分のガイコツを集めただけでは、足りないのだ。


「残りの2つも探すしかないだろ」


大輔が真剣な表情でつぶやく。


「だけど、そもそもガイコツを集めることで開放されるかどうかなんて、わからないんだよ?」


美樹が今にも泣き出してしまいそうな声で言った。


そんな美樹の手を明宏が握りしめる。


「とにかく今は慎也の首を探すことだけ考えない?」