ハッと息を飲んで目を覚ました。


全身にビッショリと汗をかいていて鼓動が早い。


佳奈はベッドに横になったまま手の甲で額の汗を拭った。


ぼーっと天井を見上げている間にポンポンと続けてスマホが鳴る。


フーっと大きく息を吐き出し、右手を伸ばしてスマホを手に取る。


画面を確認してみると、思っていたとおりグループメッセージからの知らせだった。


《明宏:みんなありがとう》


最初に明宏からのメッセージが名入り、佳奈はようやく体を起こした。


その次には大輔や慎也のメッセージが続いている。


とにかく明宏は無事だったようだ。


そうとわかるとふっ体から力が抜けていく。


ともすれば再びベッドに逆戻りしてしまいそうになる体を、どうにか立ち上がらせた。


これからまたみんなと会って話し合いをすることになるだろう。


寝ている暇なんてなかった。


佳奈は汗に濡れたパジャマを脱ぎ捨て、シャワーへ向かったのだった。