首取り様1

寝ぼけてできるようなケガじゃない。


「もう1度、春香の首を見つけた場所に行ってみるか」


提案したのは慎也だった。


慎也自身、昨日の出来事についてちゃんと調べておきたかった。


もしもあんな化け物たちが夜中に歩き回っているようじゃ、安全に外に出ることもできなくなってしまう。


「春香、どうする?」


大輔が春香に聞く。


春香は青ざめた顔で、ひとつ頷いたのだった。