大輔は返事をせずに窓枠に手をかけた。
それは音も立てずにすっと横に開いた。
それだけのことで佳奈の心臓はドクンッと大きく跳ねる。
夏だから網戸にして寝ていたってなにも不思議じゃない。
春香は大輔がここに来ることを見越して鍵を開けて眠っている可能性だってある。
様々な正当な理由を頭の中で確認してから、佳奈たちは部屋の中に一歩足を踏み入れた。
その瞬間だった。
ムッとする血の匂いが鼻腔をくすぐり、佳奈は顔をしかめて手で口を覆った。
他の4人も同じように血の匂いから逃げようとしている。
「春香、春香!!」
大輔が悲鳴に近い声を上げて春香のベッドに近づく。
ベッドの上の布団は人型に盛り上がっているけれど、頭まですっぽりとかぶっているようでその首が見えなかった。
それはまるで、今朝の悪夢の再現映像のようだった。
大輔が春香に声をかけながら近づいていく。
それは音も立てずにすっと横に開いた。
それだけのことで佳奈の心臓はドクンッと大きく跳ねる。
夏だから網戸にして寝ていたってなにも不思議じゃない。
春香は大輔がここに来ることを見越して鍵を開けて眠っている可能性だってある。
様々な正当な理由を頭の中で確認してから、佳奈たちは部屋の中に一歩足を踏み入れた。
その瞬間だった。
ムッとする血の匂いが鼻腔をくすぐり、佳奈は顔をしかめて手で口を覆った。
他の4人も同じように血の匂いから逃げようとしている。
「春香、春香!!」
大輔が悲鳴に近い声を上げて春香のベッドに近づく。
ベッドの上の布団は人型に盛り上がっているけれど、頭まですっぽりとかぶっているようでその首が見えなかった。
それはまるで、今朝の悪夢の再現映像のようだった。
大輔が春香に声をかけながら近づいていく。



